Oasis - She's Electric (Lyrics In Japanese & English / 英詞 +日本語私訳)

Details
Title | Oasis - She's Electric (Lyrics In Japanese & English / 英詞 +日本語私訳) |
Author | バウムクーヘン |
Duration | 3:40 |
File Format | MP3 / MP4 |
Original URL | https://youtube.com/watch?v=0znTf0WqdR4 |
Description
She's Electric By Oasis
Released In 1995
Written By Noel Gallagher
Image by Axle
From https://www.pixiv.net/member.php?id=8236670
●歌と訳について
一週間ほど前、YouTubeのコメントでリクエストをもらい、自分も近いうちに訳そうと思っていたOasisの「She's Electric」を和訳(私訳)しました。
Oasisの曲の中では比較的訳しやすい詞というイメージがありましたが、実際に訳していると結構詰まるところがありました。
まず、最初の
She's Electric
で、躓いてしまいました。
直訳的に「あの子は刺激的」というのは何だかぎこちない気がして、びりびりする、痺れる、という意味では「あの子に近づいたら火傷する」などというのもいいかなとも思いましたが、それも何だか合っていないように感じ、「あの子はとにかく凄い」としました。
次に、
And On The Palm Of Her Hand Is A Blister
ですが、この曲が主に「She」の家族の問題点を歌っていること、以降の詞に出てくる女性と主人公の間に必ず性に関する一文があること(母親に性的魅力を感じていたり従姉妹の妊娠は自分に何の関係もないと言ったり)から、姉(妹)についてのこの「手のひらにまめがある」というのも、性的含意のある表現と推定し、そう取れる訳にしました。
この解釈は、外国人が歌詞の意味について議論するサイト「SongMeanings」も参考にしています。
そして、
And I Want You To Say
"Do You Know What I'm Saying?"
But I Need More
の
"Do You Know What I'm Saying?"
は、主人公が言っていることなのか「She」に言ってほしいことなのか少し迷いましたが、主人公が言っているものとして今まで聞いていたこと、そちらの方が訳しやすいことから、前者として訳しました。
最後に、
'Cause I'll Be You And You'll Be Me
There's Lots And Lots For Us To See
(There's) Lots And Lots For Us To Do
は、The Kinks「Wonderboy」のワンフレーズから取っているという説があるようで、話を繋げようと私訳が色濃くなった部分です。ここの訳し方で曲の雰囲気が大きく変わると感じました。
僕は君になって君は僕になる
見ることがたくさんあって
やることもたくさんある
では、(自分には)よく分からない上に、「和訳」ではなく「私訳」を掲げている意味がなくなってしまいます。
さらに、直後の
She Is Electric, Can I Be Electric Too?
にも上手に繋げられないと感じたので、ここは、1番では
だって一つになって生きていくには
受け入れなきゃいけない現実が幾つも
乗り越えなきゃいけない問題も山積み
と、一心同体で生きていくには、自分、「She」の家族に問題が多すぎるということを書き、直後は
それでもあの子に夢中だよ
僕もそんな存在になれるかな
としました。こうすることで、一応ではありますが、話が繋がります。加えて
But I Need More Time
と、散々繰り返してきたことの理由にもなります。家族は変なのばかりで自分にもやましいことがある複雑な状況で、しばらく時間がほしい、といった感じです。完全な私訳なので、あくまでも「一応」です。
2番では、
だって二人が一つになるのはこれから
色んな場所に行って同じ景色を見つめて
心を分かち合っていくんだ
と、前を向いた解釈で話を進め、直後を
やっぱりあの子に夢中だよ
僕もあんな風になれるかな
としました。こうすることで、詞の流れも良くなり、話がすっきりすると思いました。
いつものように独特な訳になりましたが、色々と考えるのが面白かったです。
余談ですが、「SongMeanings」に興味深い解釈を投稿している人がいました。それは、実はこの「She's Electric」は、ADHD(注意欠陥・多動性障害)についての曲だというものです。
「She」がElectricなのはADHDだから、という切り口で詞の解釈を進めていて、読み終えた時、一理あるのではないかと思いました。興味のある人は読んでみると面白いかもしれません。
●単語や慣用句の意味
①electric=電気の、刺激的な、わくわくさせる、胸をときめかせる
②eccentric=常軌を逸した、風変わりな、変人、奇人、変わり者
③god only knows=神のみぞ知る、誰も知らない、誰にも分からない
④palm=手のひら
⑤blister=(皮膚にできる)まめ、水膨れ、うるさい人
⑥make up one's mind=決心する、心に決める
⑦get on with=と仲良くやっていく、と上手くやっていく
⑧one another=お互い
⑨quite=すっかり、完全に、結構、多少は
⑩fancy=空想、高級でお洒落な、派手すぎる、性的魅力を感じる
⑪'bout=aboutの省略形
⑫dozen=12(個)、かなりたくさん
⑬(have a bun) in the oven=妊娠している
⑭be nothing to do with=とは何の関係もない